ぶんぶく茶釜噺

ぶんぶく茶釜の噺を紹介しています。

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ぶんぶく茶釜噺

お出迎え狸

青竜山茂林寺見解

当寺開山大林正通禅師に随い、応永三拾三年伊香保から来て代々の住職に仕えた守鶴和尚は、元亀元年夏七世月舟和尚の代に千人法会があり喫茶の用に供する湯釜がなくて寺で困っていた際、一夜の中に何処からか一つの茶釜を持ってきて、茶堂に備えた所が不思議に常に汲んでも湯は尽きなかったので、衆人は其の無尽蔵の妙術に驚かないものはありませんでした。

和尚は自らこの茶釜を紫金銅分福茶釜と称しました。其の後十世天南和尚の代まで百六十一年間当山に居りましたが天正十五年二月二拾八日漂然と寺を去って行方がわかりません。後世守鶴和尚は狸の化身だと伝えるものがあり、遂に皆様御存知のお伽噺となったものでしょう。